インドにいると、予定通りにいかないことが本当に多い。

約束した時間に来ない。
予定が変わる。
思っていた通りに物事が進まない。
日本で暮らしていると、時間を守ることや、予定通りに進めることは「当たり前」に近い感覚があります。
だから最初の頃は、私もかなりイライラしていました。
「なんで時間通りに来ないんだろう。」
「どうして予定通りに進まないんだろう。」
「先に言ってくれればいいのに。」
そんなことを思っていました。
でも、インドで生活しているうちに、少しずつ違うことに気づき始めました。
もしかしたら、私は「予定通りに進むこと」を必要以上に正解だと思い込んでいたのかもしれない。
予定を立てる。
時間を決める。
その通りに進める。
それができることが、良いこと。
いつの間にか、そんな枠組みを自分の中につくっていたのです。
もちろん、時間や約束を守ることは大切です。
でも、
「予定通りにいかなかった=失敗」
とは限らない。
予定が変わったことで、思いがけない人に出会うこともある。
予定を変更したことで、見られなかった景色を見ることもある。
遠回りしたことで、本当は必要だった時間が生まれることもある。
もしかしたら、
予定通りにいかなかったことが、結果的には正解だった。
そんなことだって、人生にはあるのかもしれません。
そう考えると、私がイライラしていたのは、目の前の出来事そのものではなく、
「こうなるはず」
「こうであるべき」
という、自分の中の枠から外れたことだったのだと気づきました。
そして、その枠は誰かに強制されたものではありません。
自分自身でつくったものです。
知らないうちに、
「こうしなければいけない」
「こうあるべき」
「こう進むのが正しい」
と、自分で自分の世界を狭くしていたのかもしれません。
インドで生活することは、私にとって文化の違いを知ることだけではありませんでした。
自分がどんな枠組みの中で生きていたのかに気づく時間でもありました。
環境が変わると、自分の「当たり前」が見えてくる。
そして、その当たり前を一度外してみると、
「本当にそうじゃなきゃいけなかったのかな?」
と考えられるようになる。
人生は、予定通りに進めることだけが大切なのではないのかもしれません。
時には、予定から外れてみる。
思い通りにならないことを、少しだけそのまま受け入れてみる。
その先に、自分がまだ知らなかった可能性があるのかもしれない。
インドで感じたのは、時間の違いだけではありませんでした。
自分を閉じ込めていた「こうあるべき」という枠に、気づかせてもらいました。
幸野朱里|インクルル株式会社 代表
企業の写真活用支援や、商品・人物撮影に携わる中で、写真が「伝える」ためだけのものではなく、人の見方や考え方、組織のコミュニケーションにも影響を与えることに着目。
現在は、写真という身近なツールを活用し、**「見る力」「気づく力」「伝える力」**を育むことで、人材育成や組織づくりにつなげる研修の企画・実施を行っています。
私が大切にしているのは、写真を上手に撮れるようになることだけではありません。
「写真を撮る文化」が「見る文化」を育み、「見る文化」が「認める文化」へつながっていく。
そんな循環を、企業や教育の現場につくっていくことを目指しています。
このブログでは、写真を通して見えてきた「人」「仕事」「組織」「教育」について、現場での経験や日々の気づきを発信しています。