
今回、3週間ほどインドで生活しました。
インドにいながら、日本とのオンラインミーティングをする。
日本の仕事をしながら、ミーティングが終わればインドの街へ出て、現地の生活や人々に触れる。
そんな毎日でした。
考えてみれば、今は世界中の人とオンラインでつながることができます。
日本にいながらインドの人と話すこともできるし、現地の情報を調べることもできる。
仕事だって、場所を選ばずにできるようになってきました。
でも、今回インドで生活してみて、
「知ること」と「実際にそこに身を置くこと」は、やっぱり違う。
そんなことを強く感じました。
日本とのオンラインミーティングをしている間は、意識は日本にあります。
仕事の話をして、予定を確認して、次のことを考える。
そして、ミーティングが終わって画面を閉じると、目の前にはインドの景色がある。
その切り替えに、最初は少し時間がかかりました。
頭の中は日本にいるのに、身体はインドにいる。
世界をオンラインで飛び回りながら、同時に目の前の環境で生活している。
そのギャップに、少しずつ慣れていきました。
そして、もう一つ気づいたことがあります。
日本で身につけた感覚のまま、インドを理解しようとすることには限界がある。
日本で生まれ育った自分にとっての「普通」は、インドでは普通ではない。
時間の感覚も違う。
生活の仕組みも違う。
仕事のあり方も違う。
人との距離感も違う。
そして、何を「課題」と感じるのかさえ違う。
これは、インターネットで情報を集めるだけでは、本当の意味では分からないことなのだと思います。
その場所で暮らしてみる。
人と話してみる。
街を歩いてみる。
うまくいかないことも経験する。
時には、自分の常識が通用しないことに戸惑う。
そうやって初めて、
「なぜ、こうなっているんだろう。」
という問いが生まれてきます。
人は、生まれた環境や社会、制度の中で、それぞれの「当たり前」をつくっていきます。
だからこそ、社会の課題を見るときにも、
「日本だったらこうするのに。」
という視点だけではなく、
「この場所では、なぜこうなっているのだろう。」
と、その土地の背景から考えることが大切なのだと思います。
今回3週間インドで生活してみて、改めて感じました。
世界とオンラインでつながれることは、とても素晴らしい。
でも、それと同時に、
実際にその場所へ行き、自分の身体で感じ、自分の目で見て、人と関わることにも、大きな価値がある。
情報として知ることと、経験として知ることは違う。
そして、その違いが、自分の視野を広げてくれる。
これからも私は、オンラインで世界とつながりながら、必要な場所には実際に足を運び、自分自身で体験することを大切にしていきたいと思っています。
幸野朱里|インクルル株式会社 代表
企業の写真活用支援や、商品・人物撮影に携わる中で、写真が「伝える」ためだけのものではなく、人の見方や考え方、組織のコミュニケーションにも影響を与えることに着目。
現在は、写真という身近なツールを活用し、**「見る力」「気づく力」「伝える力」**を育むことで、人材育成や組織づくりにつなげる研修の企画・実施を行っています。
私が大切にしているのは、写真を上手に撮れるようになることだけではありません。
「写真を撮る文化」が「見る文化」を育み、「見る文化」が「認める文化」へつながっていく。
そんな循環を、企業や教育の現場につくっていくことを目指しています。
このブログでは、写真を通して見えてきた「人」「仕事」「組織」「教育」について、現場での経験や日々の気づきを発信しています。